2012年5月24日木曜日

ひかり


GWに行った井戸尻考古館にてたんぽぽの花を小川に流す遊び中


今からすでに10年くらい前のことですが、イギリスにホームステイをした時のこと。
老夫婦の家にお世話になること2週間。
途中、その夫婦のお孫さんから、モネについて小学校で作文を書いた、という内容のお手紙が届いた。
確か9歳とか10歳とかの年齢で、本当にうっすらとしか覚えていないのですが、こんな内容でした。
最後のところ。

モネは、毎日毎日、睡蓮の絵を書き続けました。
なぜなら、睡蓮を照らす光は見る度にちがう色で、一度たりとも、彼の眼には睡蓮が同じように見えることはなかったからなのです。

物知らずな私なのですが、これって有名なことなのでしょうか?
日本の美術の授業で、こんなことって習わなかったような気がします。

その老夫婦はこの手紙を読んで泣いておりましたが、お孫さんの成長を思っての涙なのか、その文章の美しさゆえになのか、未確認であります。
私もジーンときて、それどころじゃなかったからです。
でも、その感動を伝えることが、英語ではままならなかったのが、今もなお心残りであります。
10年経っても覚えている文章(原文を写させてもらえばよかった)、それってすごいこと。

どうしてそんなことを思い出したかというと、定期的に我が家に届くANAの小冊子ですが、その中で伊集院静がモネについて触れていたからなのです。
それで、ふっと、先の文を思い出してジワーンとなった次第です。
何がいいっていうポイントがいまいち自分でも分かってないのですが、たまらなく、イイ。
殿下にもそのイイ、っていうのと、ジワーン、をおすそ分けしようと伝えてみましたがいまいち伝わりきらなかったのが残念です。
って、英語でも日本語でも伝えきれないまま10年経っているという事実に気づいてしまいました。
しょんぼり。
とっくんちょもいつかモネのことを勉強した時にこんなようなことを書けるようになればいいなあと思いつつ。

楽しかったGWの思い出。

同じく井戸尻考古館でつかまえたアマガエル。
とっくんちょによって田んぼに放されました。


花火をスローシャッターで。
これで合作とかしたら大変に楽しいだろうな。
子供たちそっちのけで大人が楽しんでしまった。

2012年5月13日日曜日

ふしぎなこと

ご存知の方も多いと思いますが、大変に残念な姉がおります。
とっくんちょが会う機会はとても少ないのですが、ふしぎに親族とわかるのはなぜなのでしょう。
お友達とはちがう存在で、とっくんちょはとても姉が好きなのです。


昨日、姉と一悶着ゴタゴタあって、長々と電話で話しました。
その後、とっくんちょを寝かしている時に、その日に買ってもらったグミの話をしていた。
明日、おとうさんにもひとつグミをわけてあげる、というかわいい話。

おとうたん、にこにこわらってグミどこでかったの?ってきくねえ、きっと、ととっくんちょが言うので、そうだねえ、とこたえた。
おとうたんとかーかんはとっくんちょがニコニコしていると幸せなんだよー、とかお母さんらしいことを言ったそのあと。

「ケッケはネーネがにこにこしているとしあわせなんだよねえ」※ケッケは私の母で、ネーネは姉のことです。
そういうのです。

え、なんで?と聞くと
「ケッケはネーネのことがいちばんすきだから」
そういうのです。

ふしぎです。
実際の所、良いことではないのですが、母は姉の文句を言っていることの方が多いのです。
それでも、母からの姉への愛を感じ取っているのでしょうか。
それか、姉の微妙なスタンスを感じ取って、そうあってほしいという願望をいっているのでしょうか。

そんな話を母にしたら、
私が幼い頃、姉が学校の行事等でどこかに行くと、その時の写真をいち早く全部見て、
「ああよかった、おねえちゃんたのしそうにしてる」
といって、おねえちゃんの心配をいつもしていたことを思い出したと言っておりました。

なんでしょう、なぜか泣ける。
おねえちゃんが、本当に幸せになることを心から願っているのですが、その道程が、はてしなく遠いのです。